祖父一家が暮らしたラ・ゴード村からジャパンタイムスに突然の連絡が入ったのが7月上旬のことでした。
「我が家に残された岡田穣(みのる)の、日本語で書かれた絵葉書を読んで欲しい」
そのジャン・マルクの小さな疑問と願いがきっかけとなった今回の私たちの旅…。
この祖父が85年前に描いた築250年の家屋を相続したのが、
この家の持ち主、
ジャン・マルクとマリー・テレーズ・シモン夫妻でした。
「僕の叔母が、貴女達のお父さんエリックと同じ小学校に通っていたんだ。
真澄はまだ赤ちゃんだった。」
「そして貴女のお祖父さんは、
この家の最上階に居を構えて絵を描いていた。
画家にとって大切な安定した光を採りこむために、
私の祖父は北側の窓をリフォームしたんだよ。」
「さぁ、どうぞ。僕が焼いたカヌレを…。」
…たくさんの貴重なお話を聞かせてくれた上に、
手作りの温かいニースの地元料理やcannelé de Bordeauxで私たちをもてなしてくれたジャン・シモンとマリー・テレーズ。
南仏と日本を結ぶ、
100年近くに及ぶ交流が、
もう一度復活した出会いとなりました。
シモン家の壁には、
今も面影を残すLa Gaude村の路地。
祖父の水彩画はずっとそこにあって、
私たちの知らなかった過去がどんどん明かされていきました。
…もうね、
まさに「ウルルン滞在記」
だけど私たちに密着していたのは、
違う番組なの。
番組名は許可をいただいてから発表しますね。
そしてこんな私たち日本人の訪問を取材に来た新聞社ニースマタンは、
翌朝にこんな記事を…。
「スーチン(フランス人なら誰もが知るエコールドパリ時代の画家)の友人、岡田穣の絵画」
というタイトルです。
右側の後ろにまさかのディレクターも(笑)
「日本からはテレビカメラまで」のキャプションとともに…。
ほんと、
ドキュメンタリーの密着なんて。
たまたま私たちの南仏行きを小耳に挟んだディレクターさん、
めちゃラッキーっ。
もう、いつでもどこまでもカメラが密着で、
ほぼスッピン、
テカテカの肌を披露せざるを得なかった哀しいかなの日々
ですが南仏の美しい景色もたくさんご覧いただけますからお楽しみにしててくださいませ✨