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Channel: 岡田美里オフィシャルブログ「まだ見ぬものがあるところ」Powered by Ameba
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流れに

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コロナ禍となる前の2019年8月に
こちらに母と移住しました。



車椅子になることが決定となった母は、
まだかろうじて歩けますが、
両手を持ってあげて
私が後ろ向きにサポートするか、
または歩行器がないと
今は歩けません。



それまで暮らしていた成城の家は、
高台にあり、
桜と紅葉の並木路を抜けたら階段で、
玄関から入るとまた階段で、
家は二階建てでお風呂場が二階にあり…


大好きだったのですが、
あの家は
母の遠くない未来を想像すると、



あぁ、この階段。
無理だな…。
から、こちらのバリアフリーの平屋に
移住することを決めたのでした。



本当は、
すっごく、すっごく、すっごく嫌でした。
移住。



料理と刺繍のクラス、アトリエを離れて
東京の子供達とも離れて、
新しい環境に、
仲良くしている三千代さん一人しか
その時は頼る人も居ず、
今は親しい東吉ファミリーとも20年くらい
会っていなくて恥ずかしかったし。



そんな遠くに
大好き!
とか、仲良し!
とも言えるわけではない母と
仕方なく移住するのは
本当に嫌でした。



母は、
私が16歳の時に
私達を置いて家を出てしまっていたので、
交流はありましたが、
40年も別々に暮らしていたので、
母がキュウリや葡萄パンが好きなことも
こちらで一緒に暮らすようになって初めて知りました。



でもね、


本当に本当に優しくて、
いつも笑っているきのこ王夫妻と親しくなり。


母が着ているジャケットと
鬼嫁ゆうちゃんが着ているジャケットを
「お揃いで買ったんだよ」
って、
私がいない時に母を連れ出して
お買物に行ってくれるくらい親切な
この二人と、



パティシエ君も
私の工房スタッフになってくれて、
新しい出会いがここまで深まり、
こんなふうにお餅つきを出来るなんて、
何を恐れていたんだろう…
何が嫌で嫌で仕方なかったんだろう…
って、
あっちの遠くでニコニコしているこの写真の母を見ると、
そういう気持ちが吹き飛ぶような
安寧な心で、
この状況を受け止められるようになった自分がいました。



どんなに嫌なことも、
流れにのって受け止めると、
いいこともあるもんだと…
風が吹いた先に、
落ち葉がハラリと落ちて
落ち着く…。
落ちて着く。

みたいな、
そんな感覚になりました✨



優しいみなさん、ありがとうございます!
お餅、美味しかった♪♪♪



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